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■ INTERVIEW : 017 | |
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1.アニメ『プラネテス』全体を通しての印象はいかがでしたか?
とても良い作品に、めぐり合えたと思います。 2.キャスティングや役作りで気をつけたことなどはありましたか?また、予想外な効果があったキャスティングなどはありましたか? まず、主役のハチマキの声は、なるべくそこいらに居る普通の友達感覚の人にお願いしました。それは、視聴者の皆さんにとって非現実なお話を、より現実の世界に引っ張り込みたかったからです。後は、主役に合ったバランスを考え、他の役者さんたちを決めました。もちろん、谷口さんと相談をしながらです。 3. 『プラネテス』の音響について、宇宙空間を無音にしたりなど挑戦もあったかと思いますが、他の作品と違う所や苦労したことなどはありますでしょうか? ひと口に無音といっても、宇宙空間だからとて10秒も20秒も無音にすることはできません。TVが故障して音が出なくなったかと思われますものね。 4.音響監督という仕事のやりがい、また今後そういったことをやりたい人に向けて必要なものは何でしょうか? 会話が主体のシーンですが…敵方の工作員が、主人公に探りを入れながら話しかけてくる。おもむろにタバコに手をやる。そしてカットがいくつか変わり、その工作員がタバコを吸いながら核心に触れていく……カット!なんか変なんです。何か物足りない。と、その時ひらめいたんです。タバコに火をつける絵が無いんです。そう、省略されているんですね。じゃ音を入れればいいんだと思い、ライターを探しました。100円ライターでなく、しかも工作員らしく、ジッポーのライターを探しました。そして工作員の絵が映っていないところに「シュボッ」という音を付けたんです。そうしたら、そのシーンがとても血の通った緊迫が感じられました。あたかもタバコに火をつけている表現が、絵の外で生きて感じられるんです。観ている人の五感を利用したんですね。で、それを見ていた人が「音ってこんなことが出来るんだ〜」と感激されました。こんなことが自分のやりがいでしょうか…。そして、これからもそういう五感が働く音作りをしたいと思っています。絵に音を付ける事だけでなく。 ありがとうございました。 |
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