テクノーラ社-社内報
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■ PHASE-15 ダビング


 

 

「モモンモン(今日はダビングだな)」
「で、ダビング会場であるAPUスタジオに、また来ました」
「モモモ、ムホン(ははは。最初にダビングって聞いた時は何のことかと思ったよ。全くの素人だったからさ、何のビデオをダビングするんだ?ガ○ダムか?とかさ〜。そしたら全然違いました)」
「編集後の映像に音をつける作業ですよね。クレアさん」
「そう。アフレコで録音した声、作曲家さんが作った音楽、効果さんが集めた、もしくは作った効果音、この3つをつけていくの」
「アフレコはこの間しましたね。あとは音楽と効果音ですか」
「ええ。音楽はあらかじめ想定した場面やシチュエーションに合わせて、作曲してもらったものを録音して使うわ。何十曲も作るのよ」
「ムホホムホ(その一部がサウンドトラックとかに収録されてるわけですな)」
「なにげに営業だね。ノーラくん」
「効果音は編集した映像を見て、効果さんが毎話数用意するの。膨大なライブラリから持ってきたり、新たに作ったり、録音したりするのよ」
「ムホホモン(刀でズバァ!と切ったりする時の音とかだな)」
「そんなシーン無いけどね。ノーラくん」
「声、音楽、効果音の3つが揃ったら、監督、演出の意図を汲みつつ、それらを重ね合わせて、音の位置や音量などを調節して完成させるのよ。」
「無響室で作業をするんですね。それにしても、音がつくとまたイメージが変わりますね〜」
「アニメの良さとして絵が動くところが強調されがちだけど、絵に音や声がつくのもすごいことだと思うわ。視覚の情報だけだったものに、聴覚の情報が加わるわけだから、より多くの感情が声を通じて伝わるし、効果音で迫力が増すし、音楽によって感情が揺さぶられることも大いにあるでしょう」
「ムホムムホ(『プラネテス』では宇宙空間で無音になったり挑戦的なこともしてるな)」
「そうね。聞こえるのは宇宙服の中の音と、通信だけということになってるわね。あと音楽で表現したりしてるわ」
「初めて見た時は少しびっくりしました」
「それと、このダビングの作業もデジタル化でやりやすくなったところね。でもこだわろうとすると、どこまでもいってしまって、それはそれで大変だって聞いたけど」
「ムホ〜ムホ(む〜。しかし、こだわりは重要だな)」
「ノーラくんは何かこだわってるものってあるの?」
「モ〜ンムホ(あり過ぎて、そこから抜け出すのに必死な人生です)」
「人じゃないでしょ。ノーラくんは」
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