テクノーラ社-社内報
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■ PHASE-13 撮影(コンポジット)


 

 

「クレアさん!いよいよ撮影ですね!」
「ムホホムホ!(例のごとく、オレたちは撮影のことをまるで知らんわけだが!)」
「この公式ページの社内報にある、撮影監督のインタビューを読んでもらえれば大体わかるわね」
「ムホホ!モンモ(ええっ!?ちょいと待って下さいよ。それはさみしいなぁ)」
「しょうがないわね。…今、私たちの手元には、セルに色を塗ったペイントデータと、背景のスキャンデータがあるわね」
「はい。ペイントデータには、メカなどの質感出しのためのエアブラシをデータ上で加えてもらったものもあります」
「ええ。その2つのデータを合わせてエフェクト(画像効果)を加えつつ、動いて見える映像に完成させる作業のことを撮影というの」
「モンムホ(じゃあ、最後のまとめをやるわけか)」
「そうね。昔は大きな撮影台に背景とセルを置いて、文字通り一枚一枚カメラで撮影していたのよ。でもアニメのデジタル化が進んで、全てをデータ化してコンピューター上で処理する形に変わったの。5年位前に本格的に入れ替わり始めて、3年後にはほぼデジタル化したわね」
「前は、暗室みたいな所で作業したって聞きました」
「今は何十台もあるコンピューターの前で作業してるわね。でも、コンピューターで作業するからといって、誰がやっても同じ撮影上がりというわけではないの。例えば水の中にいる効果をエフェクトとして加えるとするわね。演出から指示出しはあるけど、細かい数値の設定とかは撮影でするわけ。ということは、そのシーンの意味合いを考えたり、いままでやった経験を生かしたりすることで、人によって違った映像になるのよ」
「使うのは人ってことですね」
「そう。アニメは共同作業だから、あらゆるセクションの人が、それぞれ作品に合わせた形で、自分のセンスだったり、やりたいことを注ぎ込めるのよ。だから、監督やプロデューサーが当初描いたイメージとは変わってくることもある。でもそれが一人の考えではとても思いつかない素晴らしいものだったりしたら、いいでしょう?」
「だから、各セクションがそれぞれ尊重し合ってるんですね〜」
「ムホンムホ(そういう、いいものを作ろうっていう制作現場の雰囲気作りが大切だよな〜。人が多いといろいろ大変だからな〜)」
「なんかノーラくん、今、いいこと言ったくさくない?」
「ムホムホ(だろ?みんなオレのこと黒いとかいうけど、その実、かなり白いぜ?)」
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