テクノーラ社-社内報
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■ PHASE-3 コンテ  


 

 

「話の骨子が出来上がったら、次にコンテという、より具体化したものをつくります」
「…コンテって何ですか?」
「脚本の意図を表現するために必要な芝居、カットの数、カメラ位置、秒数を決め込んだ、それ以降の作業に入るための設計図のことよ」
「ムホ。(わかった。オレが切ろう)」
「……フゥ(ため息)。残念だけど、第1話ということもあって、話の方向性を他のスタッフにつかんでもらうためにも、今回は谷口監督に切ってもらいます」
「……!!」
「これの通りに絵を描いていくんですね〜」
「いいえ。コンテはあくまで設計図なの。各作業で変更する所も出てくるわ。脚本が話の柱なら、コンテは作業の柱というところね」
「コンテもいろんな人が切るんですか?」
「そうよ。脚本が出来たら、監督とコンテマンが打ち合わせをするの(コンテ打ち)。だいたい3〜4週で一話分を切ってもらうわ。そのコンテ一本に打ち込んでもらえれば1週で切ることは可能かもしれないけど、いろいろ掛け持ちをしているのがこの業界では当たり前なのよ。それで3〜4週なわけ。で、出来上がったコンテがこれよ」
 
「……!(ムゥ…これまた料理番組の様に。脚本やコンテって、こんなに簡単に手に入るものなのか!?)」
「なんかこの調子だと、アニメってすぐに出来上がりそうですねっ」
「フフ…。それはどうかしらね。私が用意するのはここまでよ。これからあなた達には制作進行として、この後の作業を進めてもらうわ」
「そうなんですか?腕がなりますっ」
「ムホッ(ま、まかせてくれっ)」
「じゃぁ、早速、コンテを元に監督と各話演出が話の方向性を決める、演出打ち(合わせ)を組んでもらえるかしら」
「組むって?」
「監督と演出のスケジュールを確認して、可能な日と時間に打ち合わせをセッティングするの。場所もしっかり確保してね。そして前日には確認の連絡をするの。こういうことは制作進行として基本よ。がんばってね。半人前のタナベさん」
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